コイルファスナーとは衣類やカバン等に使用されるファスナーの種類のことで、中でも樹脂製のファスナー全般をコイルファスナーと呼びます。
ファスナーにも色々な種類があるので、取り付ける対象物によって使い分けています。コイルファスナーは樹脂製で柔らかくて安全なので、体に身に着ける衣類との相性が抜群です。
ファスナーには色々な種類があると言いましたが、一般的にはエレメント(務歯)部分の素材によって分類されます。主な種類が下記の3つです。
以下、それぞれのファスナーごとに解説していきます。
金属ファスナーは務歯が金属でできているファスナーで、最もメジャーなタイプと言えます。金属は丹銅、アルミなど様々で、衣類や鞄に多く採用されています。
丈夫な金属で高い耐久性を誇り、見た目も重厚感のあるデザインに仕上がることから、厚手の生地やアンティーク調の風合いを出すのに役立てられます。ジーンズとの相性も良いので、よく採用されています。
樹脂ファスナー、またはコイルファスナーはエレメント部分がポリエステルやナイロンなどの合成樹脂でできたファスナーです。エレメントの形状がコイルのように螺旋状になっているので、柔軟で加工もしやすいのが特徴。カラーバリエーションも豊富なため、衣類のみならず鞄や小物入れにもよく採用されています。
ビスロンファスナーはポリアセタールなどの樹脂を射出成型してエレメントを構成しているファスナーです。射出成型とは合成樹脂の加工技術のことで、金具ではなく樹脂でエレメントができるため、丈夫かつ軽量のファスナーを作るのに適しています。また、樹脂製なのでカラーバリエーションも豊富です。
ファスナーには聞き馴染みのない部位の名称があると思うので、それぞれ解説していきます。
まずファスナーは、スライダー、エレメント(務歯)、テープによって構成されます。
日本ではファスナーではなく「チャック」と呼ぶのが一般的で、アメリカでは「ジッパー」と呼びます。このように世界各国でファスナーの呼び名が違うのも特徴的です。
コイルファスナーは独自のメリットがあり、用途が非常に幅広いです。特に加工のしやすさ、使い勝手の良さは汎用性の高さに影響しています。
樹脂製の最大のメリットとして、ハンドメイドや修理などで加工しやすい点が挙げられます。コイルファスナーはハサミで切って長さ調節をすることもできるので、小物入れを作る際にも手軽です。
衣類や鞄など、商品のデザインに溶け込ませて装着できるのもコイルファスナーの強みです。エレメント部分が盛り上がらないので凹凸が最小限に抑えられる上に、色も布地に合わせて加工できるので、デザインの邪魔をすることはありません。
コイルファスナーは柔軟で柔らかい故に、故障しやすいというデメリットがあります。エレメント部分が開いてしまう現象が多く見られ、スライダーとの摩擦が原因によるものが多いです。
コイルファスナーは長年使うと、エレメントやスライダー部分が破損してしまう可能性があります。この場合、寿命と考えて買い換えるか、部品の交換を行なって対処しましょう。
スライダーの破損は手芸品店等で同型のスライダーを購入できるかもしれません。型番を調べるのが確実ですが、難しい場合は現物を持参してみましょう。
エレメントの破損は、開いてしまった箇所をペンチで固く絞める方法もありますが、寿命による劣化や過度の修理で修復不可能なことが多いです。