SEKマークとは、繊維評価技術協議会が制定する、抗菌・防臭加工繊維製品の性能等における規格を満たした製品に付与する認証マークです。
繊維評価技術協議会:本会は、繊維製品の評価技術に関する調査研究及び繊維製品に関する標準化、国際的認証システム審査事業等を通じて、繊維製品評価体制の充実と繊維製品の品質の向上を図ることにより、繊維産業の健全なる発展、貿易の振興及び国民生活の向上に寄与することを目的とし、これを達成するために次の4つの部で事業を行っています。
厳正なる第三者認証機関の審査によって基準をクリアした製品のみがSEKマークの表示を許可されるので、利用者も安心して商品を選ぶことができるようになっています。
元々は「抗菌防臭加工」の商品が開発されたことで、繊維製品の抗菌性能の評価基準を統一する目的でこのマークが誕生しました。今ではJISマークのように、高い信頼性を持った製品であるという証になっています。
画像引用元:独立行政法人 製品評価技術基盤機構
SEKマークには色別に複数の種類が存在しています。それぞれ用途や性能、効果が異なっており、マーク付与における評価基準も違います。
繊維製品においては、製品の安全面と性能を評価した製品にだけSEKマークが付与され、抗菌加工には用途と加工によって4つの種類に分かれています。
青は抗菌防臭加工のSEKマークです。抗菌とは菌の増殖を抑えて臭いの原因菌を抑制することで、靴下やタオルなどの衣類でも嫌なニオイを防いでくれます。
そもそも衣類の嫌なニオイは、汗や汚れを栄養源とする細菌が増殖するせいなので、抗菌加工によってその細菌を抑制することができるんです。
橙色は抗菌加工よりも強力な細菌抑制効果を持つ、制菌加工が施された認証マークです。赤色とは異なり、こちらは一般用途を意味しているので、家庭用や食品業務用の製品に付与されるSEKマークですね。
繊維上の皮膚常在菌や有害な細菌の増殖抑制・減少効果が期待できるので、衛生的な効果も高いです。
赤色は医療や介護製品に付与される制菌加工済みの認証マークです。赤マークの特徴は、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球)と呼ばれる感染症の原因菌の抑制効果が認められています。
その他にも、肺炎桿菌や大腸菌といった有害な細菌にも制菌効果があるため、特定の職場環境において高い安全性を発揮します。
紫色のSEKマークは光触媒抗菌加工のマークです。光触媒とは、太陽や蛍光灯の光が当たることで酸化作用を引き起こし、有害な化合物を分解することで細菌を抑制する効果を意味しています。
繊維製品だと、主にシャツなどの衣類やカーテンなどのインテリアに用いられていますが、繊維以外にもタイルや外壁、浄水の仕組みにも応用されるなど、幅広い用途で光触媒は活躍しています。
ここからは繊維製品以外の抗菌加工の認証マークについて紹介します。審査は同じく抗菌製品技術協議会によるものとなっています。
SIAAマークとは、繊維製品以外の抗菌加工の一定基準をクリアした製品に付与されるマークです。
1999年に経済産業省が公表した「抗菌加工製品ガイドライン」の内容を取り入れた「自主ルール」という基準を制定し、このマークが表示された製品は自主ルールの遵守が徹底づけられているため、厳正なる安全管理と高い効果が担保されています。
実際にSEKマークを取得している商品も見ていきましょう。第三者機関による審査をクリアしているので、製品自体の品質も信頼性が高くなっています。
医療ウェアであるスクラブは、赤色のSEK制菌認証商品となっています。繊維上の有害な細菌の増殖を抑制してくれるので、医療現場では欠かせない商品ですね。
スポーツウェアでも有名なミズノ製なので、快適な着心地と肩や腕が動かしやすいストレッチ性の高さが特徴的です。
MZ-0018 ミズノ(mizuno) 人気No1スクラブ (男女兼用)
介護の現場で役立つジャージジャケットです。脇のマチ部分はメッシュ素材となっており、通気性にも優れています。
SEK制菌認証商品で、赤色のマークがついています。汗による細菌抑制はもちろん、有害な細菌の増殖も抑えてくれます。
水回りの現場でも活躍できるように吸水性に優れており、防汚性も高いので汚れやすい職場環境でも安心して着用できますね。