ヌード寸とは標準的な体の寸法に基づく商品を作るために必要な寸法のことです。実際の衣類のサイズとは異なっていて、ヌード寸とゆとり寸を足したら製品寸法となります。(ゆとり寸とは余裕を持って衣類を着用できる程度の寸法)
ゆとり寸がなければピチピチになって動きにくくなってしまいます。伸縮性のない素材だと着用すらできなくなるので、ぴったりめのスリムパンツでもない限りはゆとり寸を足します。
ヌード寸はウエストやヒップ周り、太ももや股下など体の様々な部位を計って算出します。オーダーメイド商品を作る際には特にヌード寸が重要となってくるんですね。
ヌード寸と製品寸法はゆとり寸の分が足されているので異なります。製品寸法は仕上がり寸とも呼ばれていて、実際に商品のサイズに表記されているのは仕上がり寸です。(※中にはヌード寸での表記による衣類もあります)
「自分のウエストが80cmだから、仕上がり寸70~80cmのサイズで…」なんて選び方をしていると、かなりタイトな着心地になると思うので、少し余裕を見ておきましょう。
先ほどサイズ選びを失敗するとタイトな着心地になると説明しましたが、どれくらい余裕を持って選べばいいか分からない人も多いはず。
最低限の目安を知っておくだけでも、サイズ選びでの致命的な失敗は回避できます。具体的には以下の目安を基準にしてみてください。
もちろん素材にもよりますが、体のラインを出してシルエットを美しく表現するにはこの程度のゆとり寸は最低限確保したいです。あとは個別に、もっとゆったり目に着たいなど、お好みで調整してみてください。
サイズ選びで注意して欲しいのがボトムのウエストです。股上が深いとウエスト位置が上がるので、ウエストサイズが小さくなります。逆に浅いとウエストサイズが大きくなるので、単純にウエストのヌード寸とゆとり寸だけでは計測できません。
ボトムに関してはその商品の股上の深さをチェックしないと思わぬサイズミスを引き起こしますので要注意。実際に試着した方が無難ですね。
ここからはヌード寸を測る方法を解説していきます。まずは注意事項に目を通しておきましょう。
<注意事項>
上記の注意事項に気をつけつつ、ヌード寸の計測方法を紹介していきます。
両脇の付け根を目安にメジャーを水平に回して測る。男性はチェスト、女性はバストに該当します。
息を吐き、お腹が凹んだ状態で、腰回りの最も細い部分でメジャーを回して測る。
最も膨らんでいる部分にメジャーを1周させて計測。中ヒップはその部分よりも10cm上か下で計測(ボトムによっては中ヒップのヌード寸も必要)。
肩の基点と首の基点までを肩のラインに沿って計測し、両肩それぞれ測る(※基点は骨が出っ張っている部分)。
自然に腕を下ろした状態で、肩の基点から肘の基点まで計測し、次に肘の基点と手首の基点までをメジャーで伸ばして計測する。
肩幅の計測と袖丈の計測を組み合わせて測る。
喉骨が出っ張っている部分を基点としてメジャーを1周させて計測。
椅子に座った状態で、ウエストと椅子の接地面までの長さを計測。
足を揃えて立ち、地面から股までの距離を計測(股に雑誌などを挟むと計測しやすい)。
立った状態で太ももの付け根にメジャーを回して計測。
首の基点から垂直にメジャーを伸ばし、ウエスト、ヒップ中央・腕を下ろして中指先までを測る。