シルックというのは、昭和39年に開発された東レ(株)商標の高級シルク調ポリエステル製の糸を指します。通常の糸の断面が丸なのに対し、シルックはシルク(絹)の花びらのような三角断面を真似てその形になっているのが特徴です。 絹に近い感触で上品な美しい光沢感を持ち、優雅なドレープ性としなやかでさらりとした風合いであるにもかかわらず、家庭用洗剤で洗濯ができるためその扱いやすさも魅力です。
婦人服ではブラウスやドレス、着物や和装小物などに用いられるほか、メイクのファンデーションにまで活用されているので、女性のファッションとは密接な関係を持っています。
これらのように、その糸を用いた製品のことを「シルック」と呼ぶこともあります。 加工の際は苛性ソーダに浸しますが、糸状で浸す場合と、織物や編み物にしてから浸す場合があります。 他のメーカーでも同等の糸は製造・販売されていますが、「シルック」という名称は商標権を持つ東レの製品のみが使用できます。