元は軍用として開発され、軍人のコートなどによく生地として利用されていたものが、現在はファッション性だけでなく耐水性に優れ軽量の生地として注目されています。ポリエステル65%、綿35%の混紡で高密度に織り込まれ、一般的に高級の織物として知られています。
最大の特徴は防水性です。ウェザー(天候)という英語の意味の通り、晴れでも雨でもクロス(生地)となっています。
縦も横も綿60番手の双糸を利用し、密度は縦140本・横65本ほどで織られることが多いです。高密度に織り込まれているため水分を吸収しにくくなっています。
そしてもう一つの特徴は軽いことです。現在のレインコートの主流はポリエステル100%で作られていることが多いですが、ファッション性が用途によっては適しません。またシャカシャカという生地が擦れる音も発生します。ウェザークロスはポリエステルを含むため軽いですが、軽いだけでなくファッション性も保っている点がポイントです。
よりカジュアルでファッション性を伴った利用を目指すために、ポリエステルではなくナイロンやコットンと混紡し薄手のコートとして開発しているメーカーもあります。
もちろん高密度で織り込まれているため丈夫な仕上がりになります。
糸が高密度であることから、風合いには張りがあります。パリッとしたやや硬めのイメージをもっていらっしゃる方も多いですが、樹脂加工を施すことで生地を柔らかくすることも可能です。
織り方の性質上、細かい横畝が連続する見た目です。生地自体は織り方により薄手にも厚手としても生産可能で、当然厚手にするとその分生地は硬くなります。
イメージとしてはリネン生地のような風合いが近いのではないでしょうか。
先にも述べた通り、軍用に開発された経緯もありミリタリー服として利用されますが現在では一般的ではありません。
最も活用されているのはカジュアルなジャケットや、コートです。
また雨具にもなることから学生の通学の際に利用するレインコートとしても利用されている地域があります。最近では耐水性が注目され、アウトドアグッズとしてもウェザークロスを活用しています。
防水性で軽量で丈夫であることから、その特徴が生かされる仕事のユニフォームとしてもウェザークロスは利用されています。
その最たる例が飲食店ではないでしょうか。
水を利用するシーンが多いですから防水性が活きますし、動き回ることが多いので軽量で且つ柔らかく、そして丈夫であることから長持ちしコストパフォーマンスにも優れています。
例えば下図のようなエプロンです。
また通気性を持たせることもできますので、キッチンでの帽子にもウェザークロスを利用したものが開発されています。